ポケコンBASICによるゲーム制作講座

序章


 黎明期のポケコンは記憶容量不足や処理速度が遅いという問題のためオールBASICでゲームを作るということがかなり難しい状況でマシン語に頼らざるを得ない部分も多くありました。PB-100シリーズはBASICしか使えない代わりに比較的画面表示速度が速くアクション系のゲームが多く作られましたが、いかんせん画面の大きさ(表示できる情報量)が小さすぎる上にメモリも心許ない(PB-120では大容量の8KBになったが)という問題点があり気軽にゲームを作れるとは言い難い状況でした。
 しかし、1988年に登場したPC-E500シリーズやPC-G801シリーズによってようやく大画面に耐えうる処理速度(8ビットPCに匹敵する処理速度)を得たためにオールBASICのゲームも十分実用レベルになりました。画面サイズが大きい分コーディングがしやすくなったというのも大きいでしょう。
 ポケコンは携帯性、電源ONですぐにプログラミング可能な環境、初心者でも扱いやすいBASIC言語を標準搭載ということで非常にお手軽にプログラミングが可能なのですが処理速度の向上や表示できる情報量の増加によってお手軽さに快適さが加わりプログラミングが格段にしやすいものとなりました。
 プログラミング自体はお手軽になったもののゲームを作るとなるとやはり様々な問題点や疑問点が見つかることも多いでしょう。それは技術的なものであったり、論理的なものであったり様々です。ここでは、あえて技術的な面においては具体的には述べず、私自身がポケコンBASICでゲームを作る際に気を配るべき点(どうやったら面白いゲームが作れるのか?など)について述べようと思います。ポケコン初級者の人からそれなりに作れるようになった中級者レベルの人をターゲットとして書いていきます。上級者の人は自分なりの理論(考え)があるかと思うし、一般的なゲーム制作理論(PCやコンシューマゲーム機におけるゲーム制作)とも異なる部分もあると思いますので、あくまで私一個人の意見として読んでもらえば幸いです。

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序章
第1章 素材選びはすべての源
第2章 ゲーム性がおいしさのカギ
第3章 キーレスポンスでおいしさが変わるリアルタイム型ゲーム
第4章 アイデアでおいしさが変わる思考型ゲーム
第5章 テストプレイはゲームの味見
終章


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