ポケコンBASICによるゲーム制作講座

第1章 素材選びはすべての源


 さて、今からポケコンBASICでゲームを作ろうと思います。まず最初に考えるべき事は何かというとどんなゲームを作るかということです(当然ですが)。
 そこで普通の人が思い浮かべるのとしたら「○○(←目標とする市販ゲーム)のようなゲームを作ろう」というものでしょう。しかし、それを実現するのはポケコンBASICでは難しいことも多いし、いきなり大作を作ろうとしても途中で挫折する可能性も高いので最初のうちは目標としているゲームをアレンジもしくは簡略化したものにするといいでしょう。例えばスーパーマリオのような横スクロールジャンプアクションゲームを作ろうとした場合はBASICではスクロール処理自体がかなり重いし、自キャラと敵キャラ数体を動かすとなるとBASICではかなりの負担になりますので、固定画面で障害物をジャンプで避けつつ端から端まで移動するという感じにするなど簡略化によって負担を軽くすると良いでしょう。これが作れるようになってから敵キャラを追加したり、スクロールを導入すればいいですからね。
 最も重要なのは今の自分のプログラミング能力で実現可能なものを作ること、つまり、途中で投げ出さずにゲームを完成させることなのです。これはRPGの戦闘を考えれば分かりますが逃げてばかりではほとんど経験値は入りませんからね。もちろん、楽に作れるようなものばかりでは経験値稼ぎにはならないので難しそうなものにチャレンジすることは大いに意義はあると思います。

 しかし、せっかく自分の手で作るのであれば市販ゲームを参考にするだけではなく個人制作の良さとしてオリジナリティのあるものを目指すのもいいかもしれません。
 オリジナルというと難しそうですが市場に出回っているゲームの中という閉じた世界にこだわるのではなく日常生活や自分の身の回りのことなどをモチーフにすれば案外といろいろと見つかることでしょう。例えば「たくさんある目覚まし時計の中から鳴ってる物を当てるゲーム」「遅刻せずに学校に到着させるゲーム」「授業中居眠りをしないようガマンするゲーム」などゲームのネタは無限に存在します。本格派RPGを作るのもいいですが、こういった小ネタを活用できるのは個人制作のゲームの特権であり、気軽にプログラミングができ気軽にプレイできるポケコンゲームならではのものだと思います。
 さて、ゲームの素材となるものは見つかりましたか?良さそうなものがいくつもあればあればメモ帳などに書き留めておくといいでしょう。その中から取捨選択を行ったりさらにアレンジして作るの良し、複数のネタをミックスして作るのも良し、その素材を活用する方法は様々です。素材がたくさんあればその中から作ってみたいと思うようなものがきっと見つかるはずです。
 この素材選びはゲーム作りにおいて基本かつ重要なものとなるのです。料理を思い浮かべたら分かりますが同じ材料からは同じ料理しか作れないなんてことはないですよね。それにたとえ同じ料理を作ったとしても見た目や味は作る人によって異なると思います。次の章からは集めた素材から面白いゲーム(おいしい料理)を作るにはどうすればよいかについて考えて行くことにします。

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序章
第1章 素材選びはすべての源
第2章 ゲーム性がおいしさのカギ
第3章 キーレスポンスでおいしさが変わるリアルタイム型ゲーム
第4章 アイデアでおいしさが変わる思考型ゲーム
第5章 テストプレイはゲームの味見
終章


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