ポケコンBASICによるゲーム制作講座

終章


 さて、ゲームは完成しましたか?自分が思っていたようなものは出来ましたか?

 この講座においてリアルタイム型ゲームや思考型ゲームの分類は一般的な物でなかったのはポケコンBASICの実行速度やポケコンのメモリの制約を考えて意図的にあのようにしたというのは第3章や第4章でも書いたのですが、やはりこの制約がポケコンBASICでゲームを作る難しさであり面白さでもあります
 もし潤沢なメモリと高速化テクニックなんて使用せずに済むような処理速度をもったポケコンがあるのであればもっと快適なのかもしれませんがこの制約があることで様々なテクニックが生まれそしてそれを活用することによって様々なゲームが作れることが分かると思います。私は対戦型の100m走のゲームを昔PC-1350のコンパイラで作ったのですがPC-E500で高速化テクニックを駆使したものはそのコンパイラで作ったものとほぼ同じ処理速度なのです。つまり、各種テクニックを身につけることによってその効果が実感できるわけです。処理速度を気にする必要のないマシンだったらそんな高速化テクニックはあまり覚える価値はないけれどある程度遅いポケコンBASICだからその価値が大きくなります。もっとも黎明期のポケコンだとあまりに遅いためにいくらテクニックを駆使してもスピーディなアクションゲーム(10cps以上)をオールBASICで作るのは不可能でしたがPC-E500等では少し工夫をすればオールBASICでもスピーディなアクションゲームが十分作れるわけです。
 つまり、ポケコンBASICでゲームを作るという行為そのものがゲームといっても過言ではなく「間口が広く奥が深い」(誰でも気軽に作れる反面、凝ったことをしようとしたらメモリや処理速度の制約のためテクニックが必要になる)ためにプログラミング自体が非常に面白い物となります。もっとも、BASICにしろポケコンにしろすでに時代から遅れた物となっているわけなのですが、実際のゲームと同様に「時代遅れでも面白いゲームは面白い」ということは紛れもない事実なのでいい意味でゲーム感覚なポケコンBASICにぜひチャレンジしてみてください。もっともこれを読んでいる人の大半はポケコンBASICでのゲーム制作経験者でしょうが・・・(笑)


序章
第1章 素材選びはすべての源
第2章 ゲーム性がおいしさのカギ
第3章 キーレスポンスでおいしさが変わるリアルタイム型ゲーム
第4章 アイデアでおいしさが変わる思考型ゲーム
第5章 テストプレイはゲームの味見
終章

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