> OPAS 仕様表 |
OPAS用データエリア
最大アニメーションエリア
グラフィック描画速度
横スクロール機能
多階調表示機能
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これを見て分かるように、OPASを使えば画面表示に関して10〜100倍程度高速化(あくまでベンチマーク上なので実際のゲームでこれだけの速度が出るとは限りません)されるためにBASICの可能性を大きく広げてくれます。
しかし、速度ばかりに気を取られてはいけません。速度だけなら当然のことながらマシン語の方が速いのです。OPASの一番の特長はもっと別の部分にあります。何かというとOPASの表示の基本がPRINT文なので、BASICの範囲内で自由にかつ手軽にカスタマイズが可能だということです。
しかも、E500シリーズに標準搭載されている機能(簡単に言えばフォント書き換えの改良版)なので余分な追加プログラムは一切不要なのです。これはどんなマシン語グラフィックソフトにも実現不可能なことです。仮に優れたマシン語のグラフィック表示プログラムがあっても、数Kバイトの容量を必要としますよね。それを使ってゲームを作った場合、ゲーム本体とグラフィック表示プログラムの両方をプレイヤーに提供する必要があるのです。
そうなるとグラフィックプログラムが自作のものなら問題ないのですが、他人のものだとそのプログラムの著作者に許可をもらうことになります。これが、仮にフリーソフトだとしても、ベーマガなどの雑誌に投稿する場合に困ってしまいます。多くの雑誌の場合は紙面に限りがあるために一旦発表したテクニックやプログラムに関して再び掲載してくれる可能性はかなり低いのです。つまり、そのマシン語グラフィックソフト対応のゲームを投稿した場合、掲載されるのはゲーム本体のみになってしまい、グラフィックソフトに関しては「〇〇月号参照」という形になってしまうのです。ここで困るのが、その号が手元にない人です。その人は事実上そのゲームをプレイすることすら出来ないのです。
これが、一般的なパソコンソフトならば、そのゲームをプレイするのに別のソフトが必要という場合は、市販品があったり、ネット上にあったりして手に入れるのも容易なのですが、ポケコンでは困りものです。市販ソフトは皆無だし、ネット上に優れたソフトがあっても、ポケコンとパソコンを接続する手段がないという人が多数いるためにソフトの入手は極めて困難です。
つまり、ポケコンにおいては自作ゲームを不特定多数に配る場合、少しでも多くの人にプレイしてもらいたいのなら標準装備の機能(もしくは著作権フリーのごく短い追加プログラム)で賄うのが無難なのです。つまり、そのソフト単体で動くようにするのが最も確実なのです。もっとも、個人的な使用や友達の間で使うのなら、優秀なE500のプログラマーが作った高性能なマシン語ルーチンを搭載したゲームを作っても全く問題にはならないでしょう。というか、どんどん使ってもらった方が、せっかくつくって下さったプログラマーの人も喜ぶというものですね。
以上のことからOPASというのは「早い」「安い」「うまい」ではないけど「速い」「短い」「カスタマイズしやすい」と三拍子そろっているということです。
何だかすごいもののようですが実はぜんぜんすごくありません(笑)。要はただの「発想の転換」です。聞いてみれば、「な〜んだ!こんなことか!」と思うかも知れません。だからこそ誰でも使用することができるのです。
今回、OPASの概要のみについて書きましたがいかがでしょうか?ご意見、ご質問、ご感想などありましたら遠慮なくお願いします。
さらにOPASを活用したい人へ→OPAS応用編