プチコン3号入門講座

プログラムを入力してみよう


DIRECTモードによる基本操作




 プチコン3号は「まず最初に何から始めたらいいの?」で書いたように「SmileBASICでプログラムを作る」をタッチすることで自分でオリジナルのプログラムを作ったり、プログラムを修正したりできますがはDIRECTモードとEDITモードという2つのモードを使い分ける必要があります。
 EDITモードはその名の通り編集モードでプログラムを入力したり修正できるモードでDIRECTモードはそれを実行することができるモードです。

 まずはそのDIRECTモードから使ってみましょう。(このモードからTOP MENUに戻るには下画面中央のピンク色の[TOP MENU]キーをタッチしてください)
 「SmileBASICでプログラムを作る」をタッチした直後はDIRECTモードになっています。そこでOKと表示されてカーソルが点滅しているのが分かると思います。この状態の時は自由のキー入力やボタン入力が可能になっています。
 起動直後ではなく何かのプログラムを実行した後でOKと表示されてない場合はまだプログラムが実行中の可能性があります。その場合は[START]ボタンを長押しして停止させましょう。ver.3.6.0以前のプチコン3号であれば[SELECT]でも停止が可能だった)  強制停止させた場合にはBREAK IN 0:1などの表示が行われますが、これは停止したことを示すメッセージでありエラーではないので安心してください。停止メッセージが出ない場合は文字の色が黒になっているなどの理由が考えられます。その場合はACLS[ENTER] として画面を初期化してください。

 では、ダイレクトモードを使って簡単な計算をしてみましょう。

 123+456の答えはいくらですか?
 普通の電卓で計算をするように123+456 [ENTER]キーとするとピッと音がなって画面にSyntax errorと表示されたと思います。これは電子説明書の35ページを見てのように「おかしな文法が含まれている」ためプチコンでは実行できないことを意味しています。
 何が間違っているかというと123+456の答えを画面に表示するためには表示する命令が必要になるためです。

 画面に表示するにはPRINTという命令を使用します。
 では、PRINT 123+456 [ENTER]キー としてみましょう。画面には579と表示されてその下にOKが表示されて入力可能状態になっていますね。

 では、次に123×456の答えを計算してみましょう。
 PRINT 123×456と入力したらSyntax errorが表示されたと思います。これはどこが間違っているかというとプチコン3号では「×」(掛ける)は「*」を使用しなくてはならないためです。
 PRINT 123*456と入力したら56088と表示されました。あと掛け算だけではなく割り算も「÷」ではなく「/」を使います。
 なお、PRINTは「?」で代用が可能です。

 ?123/456 [ENTER]キー で0.26973684と画面に表示されましたね。
 ちなみにプチコン3号では1.7976931348623158e+308 e+308は10の308乗を示す)までの数を計算が可能です。それを超えるとinf(無限大)になります。(プログラム実行中にinfになってもエラーは出ないもののそれ以降は正しい計算も出来なくなるため注意が必要)
 DIRECTモードで計算する際の注意としては10の100乗とかの(絶対値が)大きな数だと末尾に0がたくさん羅列されて計算結果が把握できにくかったり、10の-9乗とかの(絶対値が)小さな数は切り捨てられて「0」と表示されてしまうことです。それさえ注意すれば簡易的な電卓として使用が可能になります。(それらが気になる人は絶対値が大きな数や小さな数は指数表記を行う電卓プログラムを自分で作ればいくらでも解決できる)

 プチコン3号は標準でたくさんの関数が使用できます。例えば三角関数の値を求めたいという場合には?SIN(30) [ENTER]キー で計算が可能です。これを実行すると画面には-0.98803162と表示されます。何か違うと思った人もいるかもしれないですが、プチコン3号では三角関数の計算は「ラジアン」という単位で行っているためです。良く使われる「°(度)」という単位に変換してくれるのがRAD()関数です。sin 30°の値を求めたいならば?SIN(RAD(30)) [ENTER]キー で0.5という値が求まります。
 三角関数以外にも使える関数はたくさんあります。これならばちょっとした関数電卓代わりにプチコン3号を使えそうですね。

 文字がたくさん出て見辛くなったらCLS命令を使えば画面の文字を消すことができます。あとスプライトとかグラフィックなども消したい場合はすでに書いたACLS命令を使うと良いでしょう。
 DIRECTモードでは使える命令が限られるし、その都度命令を入力して結果を得るため複雑なことはできません。そのためにコンピュータ(プチコン3号)で自動的に処理を行えるようにコンピュータに分かる形でその手順を書き記したのがプログラムというわけです。


EDITモードでプログラムの入力



 プログラムを作る前にまずはプログラムの入力方法から見ていきます。では、[EDIT]キーをタッチしてEDITモードにしましょう。
 すると編集画面の左端には「1」〜「29」の数字が出ていると思います。これがエディタの行番号です。これは現在編集しているのが先頭から何行目かというのが分かるためのものです。
 すでに、この時点で「プログラムを見る」で実行したプログラムが残っている場合があります。その時はDIRECTモードでNEW命令を使うと編集中のプログラムを消すことができます。NEW命令を使ってもすでに保存されているプログラムが消えることはありません)

 では、プログラムの入力の練習として私が用意した下記のプログラムを入力してみてください。



 1行目のCLSを入力して2行目に移るには[ENTER]キーをタッチしてください。Aボタンも[ENTER]キーが割り当てられているため使いやすい方を使うと良いでしょう。行の最後にある水色の矢印みたいなのが改行を示しています。
 入力ミスをしたときは[←](バックスペース)キーをタッチすれば消すことができます。このバックスペースはYボタンに割り当てられています。
 なお、命令を入力するときは画面上部に候補が表示されているのでそれをタッチして選べば簡単に入力が可能です。PRINTの場合はPRIと3文字入力した時点で候補として表示される)

 初期状態ではキーボードは英数字しか入力できませんが、[ア]キー(カナキー)をタッチすることでカタカナが入力可能になります。ひらがなを入力するにはカナ入力が可能な状態で画面右端にある「あ」キーをタッチしてください。同じキーをもう一度タッチするとカタカナに戻ります。また濁点を入力するには[SHIFT]キーをタッチするかLもしくはRボタンを押してください。

 3行目にある「 ' 」(アポストロフィ)はキーボード右下にある緑色の「 ' 」です。「 , 」(カンマ)とは異なります。ちなみにこの「 ' 」以降は緑色の文字になりますが、ここは注釈文といってプログラムが実行されないため動作の説明などを書いたりできます。あと標準設定では数字はピンク色、予約語(変数名や自作関数名として使えない命令)は水色に自動的になります。(配色はTOP MENUの「オプション」で変えられます)

 5行目にあるハートマークは[♥]キー(記号キー)を使って入力します。記号の中から上から2つ目の[♠]キーをタッチすれば中央付近にハートマークがあります。
 7行目は画面端までで1行が入りきらなかったので折り返しによって画面上では最後のPのみ次の行に移っていますが、これは改行されているのではないので7行目を入力し最後のPを入力し終わった後で[ENTER]キーをタッチして改行します。

 入力が終わったら実行してみてください。実行するには[DIRECT]キーをタッチしてDIRECTモードにしてRUN [ENTER] とします。[START]ボタンで実行も可能)
 このゲームはCOMが決めた1〜9の数字がどれかを当てるだけのごく簡単な数当てゲームなので1〜9の数字を適当に入力して「せいかい♥」「ざんねん」がちゃんとエラーなく表示が可能かを確かめてください。

 例えば5行目のINPUTIMPUTと間違えて入力したとします。その場合、プログラムを実行するとSyntax error in 0:5と表示されます。Syntax errorが文法エラーというのは分かると思いますが、あとの0:5は「プログラムスロット0の5行目にエラーがある」という意味です。
 プチコン3号ではプログラムスロット0〜3の4つのプログラムを同時に編集が可能ですが、基本的にロードしたプログラムは特に指定がない限りはプログラムスロット0([EDIT]キーのあるスロット)に入るし、RUN命令も引数を省略した場合は自動的にプログラムスロット0に入っているものが実行されるのでプログラムスロットに関しては特に気にする必要はありません。NEW命令を実行するとすべてのプログラムスロットのプログラムが消えてしまうけどNEW 1のようにプログラムスロット番号を入れればそのプログラムスロットのプログラムのみ消去が可能)

 次に5行目にエラーがあるという場合にこれだけ短いプログラムならばそのままカーソルを動かして5行目を修正すればいいですが、何100行、何1000行もあるプログラムでエラーが出た場合にはカーソルを動かすのでは目的の行まで移動するだけでも大変です。
 そういう場合にはLIST 行番号[ENTER]とすれば一気にその行を表示できます。またエラーが発生した行はシステム変数ERRに入っているためLIST ERR[ENTER]でエラーが発生した行が表示されます。これは標準設定ではファンクションキーのF4に入っているのでエラーが出たらF4(ファンクションキーの左から4つ目)をタッチすると良いでしょう。

 このまま他のプログラムをロードしたり、NEW命令を実行したりすればこの入力したプログラムは消えます。それでは困るならばセーブをしてください。
 セーブは、SAVE "ファイル名" [ENTER]で出来ます。ファイル名をKAZUATEとするならばSAVE "KAZUATE" (プログラムスロット0以外でプログラムをロードやセーブをする場合は例えばプログラムスロット1ではLOAD "PRG1:(ファイル名)"SAVE "PRG1:(ファイル名)"とすれば指定したプログラムスロットへプログラムのロードやセーブが可能) となります。ファイル名にはアルファベット大文字、数字、「 _ 」(アンダーバー)、「 - 」(マイナス)、「 . 」(ピリオド)、「 @ 」(アットマーク)が使用でき最大14文字の名前を付けられます。(アルファベット小文字のファイル名は大文字として扱われる)
 同じファイル名で上書き保存をすることもできますが、間違えて上書き保存してしまった場合でも@BACKUP.TXTというファイル名でバックアップが自動的に行われているためそのファイルをすぐにロードしてください。@BACKUP.TXTというファイルは別のファイルを保存するごとに変わるため上書き保存に気づいたらすぐに行わないと復帰はできないため注意が必要です。@BACKUP.TXTというファイル名はシステムで使用しているためユーザーが自分で作ったプログラムにこのファイル名を付けて保存を行うことはできない)
 ファイル名KAZUATEのファイルをロードするには、LOAD "KAZUATE" となります。現在のデフォルトプロジェクトの中にどんなファイルがあるのかというのはDIRECTモードでFILES命令を実行すれば分かります。ロードして「ファイルが見つかりません」と出る場合にはそのファイルのファイル名が間違っていないか、そのプロジェクトの中に本当にそのファイルがあるのかを確かめてみると良いです。

 これで、プログラムを入力したり、修正したり、実行したりというのは自由にできるようになったと思います。しかし、自分でプログラムを作れるようになるためには覚えることがたくさんあります。それは1つずつ順番に覚えていけばいいので難しいことは何もありません。


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