プチコン3号入門講座

まず最初に何から始めたらいいの?


まず最初に「作品を見る」で実行してみよう




 「プチコン3号って何なのか?」という人はまずは「プチコン3号について」を読んでみてください。

 プチコン3号を起動するとTOP MENUが現れて「Webプチコン入門」「サンプルを見る」「作品を見る」「プロジェクトとファイルの管理」「オプション」「追加機能の購入」「作品公開とダウンロード」「SmileBASICでプログラムを作る」という8つの項目が選択可能です。



 この中からまず最初にどれを選んだらいいのか迷うかもしれません。これは電子説明書の11ページに書かれていますがそれらがどのような役割を持っているかを簡単に説明しておきます。(説明書はホームボタンを押して下画面の下段中央をタッチすれば表示できます)

Webプチコン入門
3DS本体に最初から搭載されているWebブラウザソフト「インターネットブラウザー」を使用してスマイルブームの公式サイトで公開されている初心者講座を見ることが出来ます。
プチコン3号を入手したばかりの初心者ならばまず最初に見ておくと良いでしょう。
サンプルを見る
プチコン3号に標準で入っているスマイルブームが制作したサンプルプログラムを実行することができます。これで実際にどんな機能があるのか、どのようなプログラムを作れるのかを確かめてみると良いでしょう。
作品を見る
 ダウンロードした他のプチコンユーザーが作成したプログラムや自分が作ったプログラムなどを実行できます。(※SDカードは暗号化されているためパソコン上でそのプログラムを見ることはできません)
プロジェクトとファイルの管理
プロジェクトというのはパソコンでいえば「フォルダ」のことです。自分が作ったプログラムは標準設定ではDEFAULTというプロジェクトフォルダに保存されます。これは新しいプロジェクトフォルダを作成して保存することも可能です。
 自分が作ったプログラムを保存するプロジェクトフォルダは「作業用のプロジェクト」と呼ばれていてこれは「作品を見る」で見た際にはアイコンの左上に赤のチェックが入るので一目で分かります。
オプション
各種設定が可能です。最初は特にいじる必要はないでしょう。
設定を変えて使いにくくなった場合は「設定の初期化」を選んで元の状態に戻しましょう。
追加機能の購入
ver.3.2.0時点ではゴールド会員権の購入が可能です。
「作ったプログラムを公開しよう」のところで書いているようにプチコン3号では標準で最大10個のプロジェクトやファイルを公開が可能です。これでは少ないという人のために有償で最大100個まで公開可能になりました。
ゴールド会員権は30日で100円90日で300円180日で500円となっています。(180日が1日あたりで一番安い)
作品公開とダウンロード
作ったプログラムをインターネットを通じてサーバに保管したり他人に公開することができます。自分が作ったプログラムを公開する方法はこちらです。
他者が作ったプログラムを公開キーを入力することでダウンロードができます。
なお、他者には作品を公開せず万一の際のバックアップ目的としてアップロードも可能です。
SmileBASICでプログラムを作る
自分だけのオリジナルのプログラムを作るモードです。保存されているサンプルプログラムや他者が作ったプログラムを見たり修正もできます。「作品を見る」を選択しなくてもここから実行することも可能です。

 今まで過去のプチコンやPCなどでのプログラミング経験が無い人がいきなり自分でプログラムを作るというのは大変だし、プログラミング経験がある人であってもプチコン3号でどんなことができるのかを知るためにまずは「作品を見る」でサンプルプログラムを実行してみましょう。サンプルプログラムはSYSというプロジェクトフォルダの中に入っています。どんなプログラムが入っているかは電子説明書の21ページに書かれています。
 サンプルプログラムは初心者向けの単純なものからそこそこ本格的なものまで多種多様揃っています。プチコン3号の機能が知りたいという人はEX8TECDEMOというファイル名のプログラムを実行すると良いでしょう。
 「プログラムを見る」での実行は非常に簡単で実行したいプログラムのファイル名の部分をタッチするだけです。(実行中のプログラムを停止させるためには[START]ボタンもしくは[SELECT]ボタンを押してください)


 プチコン3号はネットを通じてプログラムを公開可能でありすでに多くの人が自作プログラムを公開しています。それらはMiiverseのプチコン3号コミュニティ(外部リンク)やtwitterで#petitcom(外部リンク)もしくは#sbkey(外部リンク)で検索したときに公開キーと呼ばれる英数字の羅列をプチコン3号に入力することでダウンロードが可能になります。

 それでは公開キーを使って私が作ったプログラムをダウンロードしてみましょう。

   公開キー 23N3434J   ファイル名はOCHA_GRAY

 まず必要になるのが無線LANによるインターネット環境です。3DS本体がインターネットに接続できるように設定しておきましょう。
 すでにネット接続できる状態ならばTOP MENUの「作品公開とダウンロード」をタッチします。次に「公開キーを使ってダウンロード(受信)」をタッチします。そうするとキーボードが現れるので上記の公開キーを入力してください。
 保存するプロジェクトフォルダの指定をしますが、標準設定から変えてないならばDEFAULTでもよいし、ダウンロードした他者のプログラム専用のプロジェクトフォルダ(例えばDOWNLOADフォルダなど)を作っても良いでしょう。(公開しているのがファイル単体ではなくプロジェクトフォルダだとどこにダウンロードするかという表示はでない)
 保存したら「作品を見る」で実行可能です。保存したプロジェクトフォルダからOCHA_GRAYというファイルを選択すれば実行します。

《 注 意 》
 このプログラムでは大丈夫ですが、他のユーザーが作ったプログラムを「作品を見る」で実行した場合には一瞬で画面が消える場合があります。それは、プチコン3号がプログラムが終了したら自動的にメニュー画面に戻る仕様になっているためです。プログラムが自動的に終了しないような仕組みを採り入れているプログラムではこの問題はありません。
 すぐに終了してしまうのが気になる人は下記のように「SmileBASICでプログラムを作る」から実行してください。


《 ファイル OCHA_GRAY の実行結果のスクリーンショット 》

※これがどういうプログラムなのかは後述参照。


他人のプログラムを見たり改造したりしてみよう



 ネット上にはたくさんのプログラムが公開されているのでまずはいろいろダウンロードしてみると良いでしょう。そのダウンロードしたプログラムより「もっといいもの(面白いもの)を作るぞ!」と意気込むのも良いですが、まずはそのプログラムを見たり改造するのがオススメです。「プログラムが作れるようになるためには」でも書いたように他の人が作ったプログラムリストを読むことは大いに勉強になります。
 そこで選ぶのがTOP MENUにある「SmileBASICでプログラムを作る」です。

 これを実行すると上画面が真っ黒になり下画面にキーボードが現れたと思います。では、上記の公開キーでダウンロードしたOCHA_GRAYというファイルをロードしてみましょう。ロードするにはLOADという命令を使い LOAD "ファイル名" でロードが可能です。
 ダウンロードしたOCHA_GRAYというファイルをロードしたい場合には下記のものをキーボードから入力します。

 LOAD "OCHA_GRAY" [ENTER]キー   [ENTER]キーはAボタンでも代用ができます。([ENTER]キーを押すまで命令は実行されません)

 実行は RUN [ENTER]キー でできます。(※RUNの代わりに[START]ボタンでも可能)

 さて、ここでLOADを実行しても「ファイルが見つかりません」と出る場合があります。その場合はファイル名が間違っている可能性があるのでちゃんと確かめてみてください。
 ファイル名が合っているのにロードできない場合はプロジェクトフォルダが異なっている可能性があります。実はLOADで読み出せるのはデフォルトプロジェクトに保存されているファイルのみだからです。デフォルトプロジェクトは初期状態だと作業用プロジェクトに相当し標準設定のままだとDEFAULTとなっています。(※作業用プロジェクト以外もSYSに保存しているファイルに関してのみ LOAD"SYS/EX8TECDEMO" のようにSYS/を頭に付ければロードが可能)
 そのためデフォルトプロジェクトを変更するPROJECTという命令が用意されています。OCHA_GAMEというファイルを「プロジェクトとファイルの管理」で新規に作成済みのDOWNLOADプロジェクトに保存している場合には下記のようにします。

  PROJECT "DOWNLOAD" [ENTER]

 これでDOWNLOADプロジェクトに保存されているファイルが普通にロードできるようになります。(ファイル単体ではなくプロジェクトをダウンロードした場合もデフォルトプロジェクトの変更を行わないと正しく実行できない)
 変更したプロジェクトを作業用プロジェクト(標準設定だとDEFAULTに戻したい場合は PROJECT "" [ENTER] (""の間は何も入れない)で出来ます。

 ロードしたプログラムのプログラムリストを見たい場合は下画面下段にあるEDITというキーをタッチしてください。そうすればそのプログラムを見ることができます。これはEDITモード(エディットモード)と呼ばれていて編集専用のモードです。これを実行可能なモードに変更するには左下のDIRECTというキーをタッチしてDIRECTモード(ダイレクトモード)にしてください。

 「作品を見る」からだと実行は簡単にできるけど「プログラムを作る」からだといちいち"LOAD"とかファイル名とか入力するのが面倒という人もいるでしょう。そのためver.3.2.0からは[SHIFT]キーLボタンもしくはRボタンを押せば[SHIFT]キーと同等の役割となる)を押せば「作品を見る」と同様に簡単に実行が可能になりました。なおこの時には現在実行しようとしているプログラムのファイル名も確認できそれを編集(改造)したあとに保存していない場合はファイル名の先頭に「*」マークが付き確認ができるようになりました。(ファイル名を付けて保存もここでSAVEを選択すれば簡単にできるため上書き保存をするならば既存のファイル名のまま決定ボタンを押せば良い)
 プログラムリストを見るだけならばこの簡単LOADでも問題ないのですが、ゲームなどを実際にプレイする場合は外部ファイルを読み込むプログラムであればその外部ファイルの読み込みができないため上記のようにプロジェクト名を変更してそこからロードするか「作品を見る」で実行してください。

 プログラムを改造する場合にはプログラム全体をすべて理解しておくのがベターですが、それは初心者においてはハードルが高すぎます。
 最初は短いプログラムやコメントが多いプログラムからチャレンジしてみましょう。アクションゲームやシューティングゲームにおいてプレイヤーキャラの残機数を変えたり、RPGではプレイヤーの最大HPを2倍にしたりとかもプログラムリストを書き換えれば簡単にできます。


本講座を読む際の注意



 本講座は「入門講座」であり、プチコン3号によって初めてプログラミングに挑戦する初心者や入門者でも分かるように書いています。(当サイトにおける「初心者」「入門者」などの定義はこちらを参照)
 しかし、本講座ではより詳しく解説するため入門者向け、初心者向けではない部分(要するに初級〜中級者向けといっても過言ではない部分)が含まれていて「ページ内に書かれていることをすべて理解する」という必要性はなく何度も繰り返し書いている重要な部分や太字の部分のみを確実に理解しておけばあとは軽く読み流し「こんなことが書かれていた」というのを心のどこかに止めておけば良いです。そして、さらに深く知りたくなったときに読み返してもらえれば全く問題ありません。(プチコン用に限らずWeb上にある初心者向け、入門者向けの講座は「なぜそうなるのか」を解説していない場合が大半で迷った場合には試行錯誤を行い自分自身の手によって確かめるしかないけど当サイトの講座は必要以上に解説を加えているためその点は安心!

 入門講座と書いておきながら「入門者」「初心者」向けではないものが含まれるのは脱初心者の後で分からないことが生じたときに読み直すことで自己解決ができるようにするためです。初心者向けの講座では難しいものを極力省くというのも1つの方法ですが初心者には不要と切り捨てるのではなくそういうのもあるというのを記憶の片隅にでも置いておくことでいざというときに活用が可能にできるためです。

 「入門者」「初心者」と一言でいっても理解度は個人ごとにバラバラで本当に何も分からない入門者からある程度は知っているけど自分でプログラムを作ってうまく動かず躓いている人もいることでしょう。本講座ではそれらすべての人を対象にしています。
 そのため、例えば「数値を文字列、文字列を数値にする方法」を見ても他所ではあり得ないくらいの詳しい解説をしています。もちろん、すべてのことがその時点で必要ではないため自分が困っていることよく分かってない部分を読んでそれを実際に試して理解できるようにすれば良いだけです。上記のように「自分が今必要としていない」という項目に関してはその時点では理解しなくても良いわけです。

 これが初心者用の講座、中級者向け講座と分かれていたら初心者であれば初心者用の講座のみ見て「中級者用の講座を見る」ということはまずないでしょう。しかし、自分が求めている回答は中級者用の講座に書かれている可能性が十分にあります。しかし、同じカテゴリの解説で「初心者向け」「中級者向け」の内容をあえて混在させることで初心者が抱いているすべての疑問を解決することが可能になります。(そもそも。初心者向けの内容か中級者向けの内容かは講座の執筆者が勝手に決めていることでありそれが絶対的に「初心者向け」「中級者向け」というものではない)
 本講座はそのような講座を目指しています。したがって、twitterやMiiverseで様々な質問や疑問が出るたびにこの講座の内容は少しずつバージョンアップしていきます。(したがって、他所の初心者向け講座と併用してその講座を読んでも解決できない部分のみ本講座を利用するというのも1つの方法といえる)

 あと今後制作予定のプチコン3号初級講座は実践編でありゲーム制作部分(具体的なゲームのアルゴリズムやバランス調整など)に関してメインに書くためゲーム制作ではなく命令の使い方のような知識はこちらの入門講座の方にリンクを貼って済ませる予定となっていてこの入門講座は額面通りの「入門者向け」ではなくプログラミング講座「基礎知識編」となっています。

 とはいえ、これは難しいと思ったらその部分は読み流せばいいだけです。あと難しいと思った部分をすべて読み流すのではなく「この部分は今疑問に思っていること(知りたいこと)だから理解できるまで読んで実際に試す」というのものも上達への近道になります。
 つまり、読み方は人それぞれでいいということです。この辺が「これができたら次に進む」という一般的な初心者向けの講座との大きな違いです。そのため興味がある部分から読んでもらって問題ない構成にしています

 講座に書いていることがすべて理解できるようになったらその頃には中級者になっていることでしょう。


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